ロケハンを一旦中断させた僕たちは、母校・大阪芸術大学のある河南町に向かった。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭から戻ってきた僕は、一人で書いた新作の未完成の脚本を破り捨て、再びノブと一緒に机に向かい合った。
ローカル電車を降りると、そこは一面雪景色だった。雪国で育ったことのない僕とノブは、思わず「おおっ」と声を上げる。
映画美学校を退散した僕とノブは、先に大阪に帰るというマツムラさんを見送って新宿に出た。
“『あかじる』という健康食品を作ったカップルが都会でビジネスに失敗し、再起を図ろうと男の地元で商品の販売を始めようとする。果たして事業は成功するのか?”