文化庁の“新人映画監督の制作活動に対する助成金”に応募するため、僕はノブに連絡を取り、二人で次回作の企画を考え始めた。
「どんてん生活」の公式上映も二回目が終わり、バンクーバー国際映画祭は佳境を迎えていた。
1999年10月6日夜7時。バンクーバーの小さなミニシアターで、僕たちの作った『どんてん生活』がついに海外で初披露された。
1999年、10月5日、僕とたっちゃん、ハヤトはバンクーバー国際空港に降り立った。荷物を拾い、表に出ると、空はどんよりと曇っていた。空気は思った以上に冷たい。
1999年7月。僕はノブ、たっちゃん、ハヤトと共に深夜バスに乗って東京へ向かった。目的は、第21回ぴあフィルムフェスティバルでの「どんてん生活」上映に立ち会うためだ。